あそびのアトリエ リボンクラブ大阪池田ルーム(旧ママりす日記)





『発達障害のある子どもへの合理的配慮として提案できる支援技術とは』① :: 2016/05/16(Mon)



東京大学先端技術研究センターの近藤 武夫先生の講演会に行ってきました。


近藤先生の研究は他にもわかりやすく紹介されているのですが私の方でもまとめてみたいと思います。


講義の目的はLDなど読み書きに障害のある児童生徒への支援技術としてのICT利用事例を通じて、合理的配慮の考え方を学ぶとともに、

特に「読み書き訓練の教材として教師がICTを使うのではなく、「教室や試験に参加する上での社会的障壁を乗り越える能力として、児童生徒自身がICTを使う」ことを前提とした内容です。


学校にはいろんなこどもがいますが、必ずしも診断がある子とは限らず、診断はないけど読み書きに困難を抱えているこどもは意外に多いといいます。
テストの点が低いなぁと思ったら、先生が代読するあるいは答えを代筆してあげるなどの支援をしてみる。結果テストの点に開きがあるときは大体読み書きに困難がある子だと捉えてもいいとおっしゃっておられます。

しかし、いきなり代替手段を与えると社会的烙印を押されたと感じる子どもがいるため、
まずは子どもとじっくりはなし、本人が何をやりたいか?を確認し共有する。
その上で、「こんなのあるよ」と機能代替アプローチを提供するのがよいプロセス。
機能代替アプローチとは、具体的には「印刷物を読むこと」に関する機能障害のある生徒に、別の(代替的な)手段で「読むこと」にアクセスできる方法を提供することをさします。


読み書き計算が通常生徒と同じようにできるように訓練を提供する治療教育アプローチも大切だけど、それ以外にも相互に補える方法もあるということをこどもに知ってもらう必要があるということです。

読み書きに困難を抱えるこどもは板書にエネルギーを使い果たし、内容を理解するまでには至らず疲労困憊。その上、自宅に戻ってノートを開くと自分の書いた字が読めなくて落ち込むといった悪循環があるといいます。
これでは、書く・ノートを取ることがイヤになるし、勉強=苦痛、学校=難しいことの連続、修行の場所となることは想像に易しいですよね。


タブレットを用いてキーボードを利用したり、録音や撮影よる記録ができたり、
読むことの困難なこどもが、デジタル教科書を使って音声読み上げ機能を利用したり、文字の拡大や変換、ハイライトをつけて読みのアシストがあれば、
問題について思考したり理解できるようになります。


そうすれば、取り出して別学級で学習する必要もないし、加配の先生にそばについてみてもらわなくてもジブンで学習ができる訳です。


実際に近藤先生が同じく東大先端研代表の中邑先生たちと取り組んでおられるDO-IT Japanの多様な障害のある児童生徒は、上記の方法でテクノロジーを活用して学校で学習しているといいます。


DO-ITの生徒ではほとんどいないけど、
先生が生徒にタブレット端末利用を提案しても、通常学級において「みんなと違うことは恥ずかしいから使いたくない」というこどももいるという報告が近藤先生に寄せられるのだそうです。


そこで大切なことは、
子どもたちには学ぶ権利があり(日本ではあまり保障されていないのが実状ではありますが)、学びの機会に参加する必要があること。
テクノロジーを活用することは、ズルではないことを子どもに知ってもらうことにあるといいます。
このとき、こども自身に自己決定すること求めることができるようにしておかないと、
いくらタブレットがよいから使いましょう~と言って、自己決定なくして先生や親が先回りして導入しても上手くいかないと話しておられました。

往々にして、ハンディのあるこどもはサポートがあることに慣れていて、
自己決定や求めることの機会を奪われていることもあるといいます。
しっかり自立した人間になるために、「お願いができること」「ありがとうが言えること」は
障害の有無に関わらず、大切なことですよね。



長くなりそうなので次回へ。





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