あそびのアトリエ リボンクラブ大阪池田ルーム(旧ママりす日記)





ジジさんからのコメント :: 2017/02/13(Mon)

先月1/19付けの記事<ママと離れても大丈夫だもんね>のジジさんのコメントを紹介させていただきます!


*******************

<ママと離れても大丈夫だもんね>
とても面白いテーマですね。

ことに2歳2か月の〇ちゃんと3歳4か月の☆ちゃんの行為が対比されていて、興味深く思いました。

1960年くらいから始まったM.S.マーラーの研究が「乳幼児の心理的誕生」(黎明書房)にまとめられています。

簡単に言えば「赤ちゃんはどのようにして個性を獲得するか?」と言うテーマです。

ちょうどリボンクラブと同じような枠組みを作って、子どもを自由に遊ばせながら、母と子どもの様子を臨床的に観察しながら、こころの分離過程を分析した内容です。

ボールビーのアタッチメント理論をイメージしていただければいいと思います。

その本の中に「情緒対象恒常性」-ジョウチョ、タイショウ、コウジョウセイーと言う言葉が出てきます。

どういうことかというと、「母親のイメージがこころの中に保存できか・・・」ということです。
ちょうど2歳2カ月の〇ちゃんと3歳4か月の☆ちゃんの間に流れている川のようなものですね。

これは譬えですが、〇ちゃんは年齢的にまだ川の手前であそんでいて、☆ちゃんはその川を渡ったところであそんでいます。

〇ちゃんはママの視線が感じられるところ、ママの姿が見えるところでは注意を集中してあそぶことができますが、ママが見えなくなると注意の集中が難しくなります。

☆ちゃんはママが見えなくても、安心できる大人(ジェリーさん)がいれば、一定時間は注意を集中し、持続してあそぶことができます。

これを「個体性の確立と情緒対象恒常性のはじまり」といいます。

おおよそ2才6か月から3歳にかけて、この川を上手に渡ることができれば、新しい世界への視野が広がってくるということです。

この場合の新しい世界とは、家庭の以外の世界です。
ですからマーラーに言わせれば、母子共生段階からの最初の目標はこの川を上手にわたることです。そのキーワードになるのが、ジェリーさんが言われる「母と子の距離感」でしょうね。

その川を上手に渡った〇ちゃんは、「個性を確立した一人の女の子」と考えられ、自分の考えが表明できるようになっていきます。まだまだ自己中心的段階で、大人から見れば「メチャクチャな意見」を表明するのかも知れませんが、とりあえずジタバタしながらも、これからはジブンの行動を制御していくことを学んでいくでしょう。

子どもは植物のように成長していきます。これはジジの感想ですが、フレーベルもそのように考えたようです。ですから子どもの学ぶ場を、キンダー・ガルテン「子どもの園」と名付けたと言われています。

蛇足になりますが、20世紀の前半に行動主義心理学が台頭し、刺激と反射を単位として、子どもの頭脳をコントロールできると考えるようになりました。特にアメリカで主流にになったようですが、スキナーの新行動主義でも「動物の行動をコントロールできるように、子どもの行動をコントロールできる」と考えるようになりました。これがアメリカの商業主義と一緒になって、知育教育が盛んになったようです。

簡単に言えば「目標を見つけ、それをゲットする」という、子どものあそびのプロセスを研究対象から外したことと、ゲットした時の内的報酬(よろこび)を、外的報酬(賞罰)に置き換えてしまったようです。

もっと簡単に言えば、子どもの頭脳をコンピューターのハードウェアーに譬えて、教育内容を自分たちの開発したソフトウェアーにしたと言ってもいいかもしれません。

どんな研究にもそれぞれの時代の背景があって、功罪交々ではあるのでしょうが、子どもの情緒的成熟を無視したということは、罪になるのではないかと思いますね。

精神分析学の用語に「カセクシス」と言う言葉があります。「情緒的結びつき」のことです。たとえば、子どもが散歩をしていて、ドングリを見つけて、ママにプレゼントしようと拾って帰ります。この時のドングリは子どもにとってとても大切なもので、情緒的に結び付けられています。ですからこのとき、そのドングリを失くしたり、プレゼントを受け取ってもらえないと、パニックを起こしたり失望したりしますよね。

行動主義心理学の教育は、こういった世界との情緒的結びつきを、研究の対象から外して考えたようです。

「早く早く、隣の子どもより賢く、少なくとも隣の子どもより遅れないように」とおおよそ50年間、ママの気持ちを掻き立ててきた原因ですね。
少し長くなりすぎました。ごめんなさい。

運動発達・情緒発達・認知発達はいづれも、子どもの発達にとっては大切なことです。

そして、そのことを誰よりもよく知っているのは一人の科学者ではなく、子ども自身です。

子どもを信頼して、私たち大人の考え方を再考していくことが、今必要な時かもしれません。




*********************



ジジさんの指摘されている運動発達・情緒発達・認知発達、この三つの領域に配慮した乳幼児の場所が日本にどれだけあるのかわかりません。

なかでも「情緒発達」に関しては一番置いてけぼりになっているように感じます。

こどもがどう感じようが構わないで、
一方通行の刺激を与え続けることに時間や労力やお金を費やすことの価値があるかどうかを、
友だちや近所の人や、確証のない噂ではなく
私たちの頭の中でよく考えてみる必要があります。



答えは子どものなかにあります。

残念ながら大人は持ち合わせていませんので。




関連記事
  1. 幼児教育
  2. | trackback:0
  3. | 本文:0
<<幸せなじかん | top | すごいでしょ、ジブン>>


comment

comment


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://omocharibon.blog.fc2.com/tb.php/1139-80980df2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)