あそびのアトリエ リボンクラブ大阪池田ルーム





地域のなかではぐくむ :: 2018/02/03(Sat)



(先日ちょうど、あそびのアトリエでお母さんに紹介したところでしたが、こちらでも)


先日、午前中リボンクラブがなかったので、のんびり犬の散歩をしていたときのことです。
家を出てまもなくのところで、ひとりの子どもとすれ違いました。



学校のある時間に子どもに会うのが珍しかったので、
インフルエンザの学級閉鎖かな?と頭をよぎりながらも、すれ違ったときの顔にどことなく面影があったので思わず立ち止まって振り返りました。
向こうもそんなわたしに気づいてか立ち止まり、わたしを見ました。


近所の子どもでした。
息子より年上のコで低学年の頃はウチを行き来していましたが、学校が違うこともあってか高学年になってからは一緒に遊ぶことはなくなっていました。



「あ、おはよう! きょうは学校おやすみ?」

「あ、うん。明日、試験あるから」

「あ、そうなんや!」

と、何気ない会話を交わしてそれぞれ別々の方向に行きました。



「試験」って、あの子が受験なのかな?
それとも通っている学校が試験期間中でおやすみだったのかな?

などなど、ぐるりとめぐりました。

久しぶりに会うその子は、わたしくらいの背丈に伸びて子どもの成長の早さに驚きました。
そして、大きくなった今でも近所のおばさんに話しかけられて恥ずかしがったり、嫌な顔せずきちんと受け応えてくれることを嬉しく思いました。



数年前の出来事です。こんなことがありました。
まだ息子が低学年だった頃、放課後学校の友達が数人あそびにきてリビングであそんでいました。その中には、先述の子もきていました。
そのときみんなで囲んでいたのは、当時流行っていたポケモントレッタでした。トレッタとはゲームセンターでお金を払ってあそぶときに使うプラスチック製の小さなメダルのようなものです。
どうあそぶのかリビングの床に数十枚広げていました。


みんなが帰ったあと、息子が自分のトレッタが一つないことに気がつきました。
たくさんあるので、何かがなくなってもわたしには全くわかりません。息子の勘違いでは?と思いましたが、
なかなか手に入らない、いわゆるレアもので最近ゲットしたばかりだと言うのですからどうやら間違いはなさそうです。


複数人で自分のものを広げていたので、帰るときに誰かのに紛れ込んだのかもしれないね、と声かけしましたが、わたしの中でなんだかモヤモヤしてしまいました。


しかし、そのときは大切なレアものがなくなって残念だと言いながらも、その後特に落ち込むこともなく、割とあっさりとまるでなかったことのように振舞う息子の様子の方が気になりました。

アレ?自分のものがなくなったこと理解できているのかな?
モノを大切にするとか、お金を払った代価であることわかってるのかな?



そんなことがあって数日後、ウチにお友達が複数人きて、
再びトレッタを広げていました。
このとき、数日前になくなったことが思い出され、
同部屋で家事をしながらも、チラチラとこまめに様子を見ていました。


すると、「あ、もう帰らなあかん時間や!」と言ってバタバタと片付け始めるコ、、そういえばこの間もそうやって急いで帰ったような、、⁈


なんだか唐突で不自然にも見え、急いで自分の持ち物を集めるその子の手の内側には、なんとトレッタを一枚握っている側面が見えたのです。



アレ?おかしいな、と疑問に思いつつも、その子に失礼のないように傷つけないように、

「自分のものを持って帰ってね。間違いないかな?」と尋ねると、

うんうんと頷くや早いか、そのまま急いで帰ってしまいました。



その後すぐに息子に自分のがあるか確認してもらいましたが、
やはりレアものが一枚なくなっていました。

やっぱり、あの手に握られていたのは息子のものだったのでは??br/>


このことを通じて、たくさんある自分のものを管理するのは息子には難しいことを夫婦で知ることになったのです。




それと同時に、この子どものことが気になりました。

おうちは新築の戸建てに住み、経済的に困っているようにはみえません。
お母さんとお話しすることもありましたが、穏やかなかたで、そんなに常軌を逸脱するような厳しい躾をしているようにも思えない、ごくごく常識的なご家庭だと思っておりました。


ただ、知っていることといえば、
構成家族に変化があったことや
その子が関西で有名な進学塾に低学年の頃から電車で通い、テストでは学年1位であることは聞いていました。



そのような背景から、
あまり雄弁でなさそうなそのコのなかに満たされない想いや淋しさがあるのでは?
親の期待を一身に背負っているのかな?
家族内の言い争いを耳にしたのかな?
もしかしたら強いストレスを抱えているのかな?

とわが家で起こった、状況的に限りなく黒に近い「よろしくないこと」の理由をわたしなりに推測しました。



母親としては、全く知らない間柄でもなく、会えば挨拶するので、このことをお伝えした方がよいかしら?
でも、こんなこと知ったら余計な心配をかけるかしら。
それか、こどもがひどく怒られるんじゃないかな。
二度と遊びに出してもらえなくなったらかわいそうだしな。
でも、あそびに来るたびに、息子の持ち物がなくなるのも困るなぁ。

などなど悩み、このことをどう決着付けるのか、
私たち夫婦で話し合いました。先方に状況を説明して持ち物を確認してもらう、また返してもらうなどありましたが、

結論は、息子はなんにも言っていないのだし(なくなったことにも気づいてもいなかった)もうこのまま(言わない)でいいんじゃないの?ということになりました。



すると、不思議なことにそれからその子がわが家にあそびに来ることはなくなってしまい、心配していたようなことは起こらなかった訳です。




子どもには自分でも説明できないような情動の変化があり、たぶん良くないこととわかっていながらも自分を制御不能にするような支配する力に従って行動したのだろう。
そうせずにはいられない事情があったのだろう。



その時以降そんなふうにずっと思っていました。




犬の散歩を終えウチの前まで帰ってきたとき、先程言葉をかわした子が塾のかばんを身につけてお母さんと並んで歩く後ろ姿に遭いました。



大きくなった背中を見つめて、
あのとき、問題として取り上げなくてよかったという気持ちでいっぱいになりました。


なぜだかわかりません。

それが正しい判断だったのかもわかりません。

ただ、現実に目の前の二人の姿をみた直感です。





そして、こどもは地域社会の中で大人に管理され過ぎないで、
ときに目をつぶってもらい、許し許されながらも
立派に育っていくものなのでは?と信じているのです。























関連記事
  1. 日々のこと
  2. | trackback:0
  3. | 本文:2
<<こどもがやっていることが自身の能力を高めているそのもの | top | 規則性であそぶ ~ビーズセット~>>


comment

このようなトラブル(物のやり取り、仲間はずれにされた等)、園でもよくあります。

教師が気がつかなくて、保護者から連絡を受けて・・という場合がほとんどです。
報告を受けて教師間で調べてみると、ほとんどの場合<きっかけはささいなこと>であるようです。
<ささいなこと>に早く教師が気付き、対応していれば、ことは大きくならずに済むのですが。


保護者は園内での<生の>状況はわからず、子どもの<あいまいな>話から<親としての思い入れ>をたっぷり含んだ状況を作り上げ、それに沿って子どもに対応していくので、こじれていってしまします。

結局はどちらの側でも<子どもが被害者>になってしまいます。

ジェリーさんのように、<一呼吸おいて>、状況を見守っていただけると有り難いのですが。なかなか難しい課題です。
  1. 2018/02/05(Mon) 20:51:11 |
  2. URL |
  3. m.k.masa #-
  4. [ 編集 ]

masa先生

こどもの世界と大人の役割がありますよね。

こども間のトラブルに大人が介入することはありますが、その仕方には要注意だと思っています。

親が感情的になると本来の問題とは別のものになるし、こじれますね。こどもがそのことを通じて学ぶものも違うものになりかねません。
そうならないよう一呼吸おくのはものごとを冷静に考えるためによいですよね。
わたしの場合、夫婦間での話し合いは有効です。特に女性は感情的になりやすいですが、男性は事実関係(事柄)を対象にするので良い判断に至ることが多いように思います。
他者の話に耳を貸す、精神的なゆとりも必要です。

また、自分の子どもが楽しい気持ちでいることやお友だちとも仲良く、損しないように過ごしていれば安心なのだけど、
ひとたび嫌なことを言われた、仲間はずれにされた、嘘をつかれた、などなど「被害者」ともなると我慢ならない、黙っていられないのは子どもより大人の方にある、というのは小学校でもよくあります。それは保護者だけではなく、教育現場の学級担任でさえもです。

子どもの世界が常に楽しく、仲間と上手くいき、人気者で、なんてありえません。
ときには、悲しいことも、ねたむことも、ひとりぼっちで過ごすことも、腹がたつこともあるはずですが、その負の感情に耐える力がなくなり、すぐに解決したい衝動に駆られるのは大人の傲慢に他なりません。

わが子もよその子も共に同じ世界で影響を与えながら大きくなっていくのですから、一緒に育てていきたいのですが、、
自分さえよければ、、わが子さえよければ、、と考える大人か多いのかもしれません。
  1. 2018/02/06(Tue) 12:52:50 |
  2. URL |
  3. ???? #-
  4. [ 編集 ]

comment


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://omocharibon.blog.fc2.com/tb.php/1220-4b42e429
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)