FC2ブログ

記事一覧

子どもたちを知る窓 ~基底線の出現~



○ちゃん(4歳11か月時)に家で描いた絵を
お母さんが見せてくださいました。


①羅列期から基底線の出現

星形やハートマーク、魔法のステッキ?、お花の羅列があります。

これらは○ちゃんのお気に入りのシンボルと思われます。

そして、画面の下に茶色で塗られた土が見えます。

これは「基底線」といわれる、平面の紙のなかに構図を作り、イメージをまとめあげて表現する力の獲得を表している、といわれています。


大好きなお父さんへ描いたのだそうです。

左には黒っぽいスーツ姿のようにみえます。
身体、足先まで表現されています。

右端には
カタカナとひらがなでメッセージと自分の名前が添えられてらいます。




②「行為を描く」同女児

大好きなお母さんを描きました。
趣味のバドミントンで汗を流す、イキイキとしたお母さんを描いたのでしょう。

シャトルの羽、ラケットのガット部分の詳細に至るまで表現されています。

これは実際に手にして見たのでなければ
描けないでしょう。


お母さんの身体の表現からジブンの身体のパーツの細部をほぼ知っているように見えます。


この絵の全体から、
彼女が懸命に描いている様子が目に浮かんでくるようです。



③同女児


こちらの基底線は水面です。

人?の下半身、海、ヒトデ?、大小のブクブク泡?

「人魚姫🧜‍♀」を描いたのではないでしょうか?


手は指が5本アルノダ!
意志が伝わってきます。


こちらも何か本や動画を見た経験に基づいて描かれた
ものと思われます。
経験を元にイメージして「描く」という表現方法を
獲得しています。




こちらは☆ちゃん(5歳1ヵ月)

④カタログ的配置から描画舞台の完成に向けて



左から順に、ラプンツェル、アリエル、シンデレラ、
ベル、大好きなディズニープリンセスを描いたものと思われます。

したがって、
下の四角の中は「PRINCESS」と記号を書いていると思います。
人と人、人と記号、互いに関係性のあるものの世界で構成されています。


この四角が基底線の役割をしているかどうかは
わからないのですが、


上空に太陽が描かれており「上」を表しています。


これらの子どもたちの描画から、
描画表現の舞台が完成したことが伝わってきます。



幼児が、心の中の1番大事な事柄を、具体的に伝え、表現する主たる手段の第一は、まずお話しすること(話しことば)であり、次いで、描くこと(絵)である、と言っていいでしょう。

これは、おとなとの大きなちがいです。おとなにとって絵を描くことは、それほど切実で不可欠なこととは言えません。おとなは、書きことばをわがものにしてそれを表現の中心的な手段にしているからです。

しかし、書きことばを獲得するまでには至っていない幼児にとって、絵を描くことは、趣味でも余暇の仕事でもなく、話しことばとともに、胸の思いを語り、伝えるためのかけがえのない手段であり、幼児にとって、自らの力で内面を記録し、伝えることのできる唯一の手段なのです。

子どもたちは、全生活の中で体験したこと、聞いたり見たりしたこと、感じたこと、考えたこと、想像したことなどを具体的なイメージ(絵)に託して表現することを通して、認識を深め、構想する力、伝え合う力をゆたかにし、人間的な感性を磨いていきます。

したがって、幼児にとって絵は、認識・伝達・思考の道具としての「具体的なことば」といってよいでしょう。だからこそ、幼児期の子どもたちに、絵を描き、お話しする力を育てる事は、形の上手、下手をこえて、すべての子どもにとっての大事な課題である、と言わなければなりません。それは、今、育ちにくくなっていると言われている、当たり前の子ども、よく遊び、よくしゃべり、よく歌う、幼児らしい幼児を育てることの一環なのです。


著:新見俊昌「子どもの発達と描く活動」より






幼児の絵は「ことば」そのもの。

このような絵を描けるようになった子どもの転換期を
驚きと感動を持って関わりたいものです。









関連記事

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ジェリー

Author:ジェリー
自身の子育て中、夫の赴任先の熊本県で【あそびのアトリエリボンクラブ】に出会う。赤ちゃんの発達やあそびの重要性と赤ちゃんとモノ・ヒトの関わりに興味を持つ。【あそびの心理研究所】所属。あそびのアトリエ開設講座を受講。赤ちゃん学会会員。
2013年大阪池田ルームを開設。2019年大阪枚方市に場所を移し、ひらかたルームに名称変更。22歳・19歳・13歳の子どもの母。

カテゴリー

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

訪問者数