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乳幼児の同情行動~人は生まれながらに社会的な生き物~



☆ちゃん(2歳3ヵ月)
リボンクラブに入室すると、面白そうなモノを見つけて遊びます。
彼女の場合、おままごとコーナー、パズル、積木、描画、プルトイなどがお気に入りで、とても好奇心旺盛な元気な子どもです。


ここ最近はそれに加え「おんなじ集め」に興味があるようで、
「コレスルー」と言って持ってくるようになりました。



また、おしゃべりもとても上手になり、
見たものから過去のエピソードを思い出すようで、
突然に単語で教えてくれるようになりました。


イメージする力、言語で表現する力があることが伝わってきます。



最近初めて参加したという地域の保育所の園庭開放は、
☆ちゃんにとってよほど新しい刺激となる経験だったようで、興奮気味に
「ホイクショ」と何度も教えてくれました😊


☆ちゃんを取り巻く世界が、安心基地の家庭・家族、
家庭と似た雰囲気のリボンクラブとは別の
第三の世界の新しい世界へ参入しつつあります。


その保育所で起こったという興味深いエピソードをお母さんより伺いました。


☆ちゃんは初めての広い園庭、初めて見るお友達に
圧倒されつつも、面白そうなものを見つけて遊んでいたところ、

他のおもちゃを選ぶ間、ちょっとだけおもちゃから手を放した隙に、他のお友達が持ち去ってしまったようなのです!


☆ちゃんにしてみたら予期せぬ展開に驚いたはず…


すると、その様子を見ていた相手のお母さんが子どもからおもちゃをすぐさま取り上げ、☆ちゃんに返しててくれたのだそうです。


☆ちゃんは一安心…

これで一件落着…





とはいきません。


相手の子どもはというと、
せっかく面白そうなものを手にすることができたのに、絶大な信頼を寄せているお母さんから取り上げられたうえ、よその子に渡してしまうのですから、
こんなに衝撃的なことはないでしょう。

納得いく訳もなく大泣きしてしまった、とのことです💦(そりゃそうよね)



一方、あまりに大泣きするお友達の様子をじっと見ていた☆ちゃんは、返してもらって満足のはずのおもちゃで遊ぶことはせずに、お母さんに手渡したのだそうです。


???


相手のお母さんがわが子から取り上げ返却してくれて安堵し、再び遊び続ける環境が整ったはずなのに、機嫌よく遊びを再開しなかったのはなぜなのか???

おもちゃをお母さんに渡したのはなぜなのか???



このときの☆ちゃんにどのような感情が働いているのでしょう。さらに考察を深めたいと思います。



ちょうどこの報告を伺ったあと、赤ちゃん学研究センター長に就任された板倉先生の「心を見つける力」をテーマのお話しを聞く機会がありました。


板倉先生はヒトの始まり、ヒトとチンパンジーを分かつのは何なのかを長らく研究され、その基礎研究からヒトが人となる発達のメカニズムを研究されています。


このときのお話しのなかで、
人の赤ちゃんには、誰かに教えられた訳ではないけど
生まれながらにして社会的な生き物だ、ということができる研究をいくつか紹介くださいました。



それは、赤ちゃんはどうやら合理的な判断ができ、
道徳的に「良い行い」をする人を好むし、助けを必要としている困っている他者を「助けたい」「協力したい」気持ちを持っている、ということでした。


不思議ですね!
まだ言葉による意味を理解することも難しい赤ちゃんに
このような気持ちがあるなんて…


この研究発表を踏まえ、☆ちゃんのとった行動を
精査すると、
☆ちゃんが遊びたかったおもちゃを手放したのは
ギャン泣きするお友達に同情したのではないだろうか?
ということが考えられます。



そう言われてみれば、
言語習得前の小さい人たちと接していると、よくこのような場面に立ち会うことがあります。

遊びたかったけど、相手が泣くのを見たあと
遊ぶのを辞める、返す。
お母さんにしがみつく。
自分も不安顔、泣き顔になる…


☆ちゃんの保育所でのエピソードや上記の行動は、
板倉先生らの研究による
「苦境にある他者に対しての同情行動」ということで説明できそうだと思いました。


人はごく小さいときから
他者に共感的で同情的な生き物といえそうです。


以上の観点からも、☆ちゃんが知的面、運動面のみならず、心も順調に発達していっていることがわかります。











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プロフィール

ジェリー

Author:ジェリー
自身の子育て中、夫の赴任先の熊本県で【あそびのアトリエリボンクラブ】に出会う。赤ちゃんの発達やあそびの重要性と赤ちゃんとモノ・ヒトの関わりに興味を持つ。【あそびの心理研究所】所属。あそびのアトリエ開設講座を受講。赤ちゃん学会会員。
2013年大阪池田ルームを開設。2019年大阪枚方市に場所を移し、ひらかたルームに名称変更。22歳・19歳・13歳の子どもの母。

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