二人の関係が深まり、お互いに相手のことを考える言葉や行動が見られるようになりました。
様々な形の立体の穴落とし。「する?」と尋ねると、二人とも「しない」と応えましたが、わたしがやっているのを見て、二人とも興味を示しました。じぶん達のほうへ引き寄せて考え始めました。「考えたい!」「やりたい!」そんな知的好奇心に突き動かされるようです。

立体をあらゆる角度から眺めることを助けてくれる道具です。
二人は代わる代わる立体を手にしてポンポン落としていきました。
プレートを換えると、全ての立体を納めることができるはずですが、どうやっても入らないパーツが数個あり・・、
子ども達は部品の設計ミス?はたまた何か(道具側の)の間違いでは?という声が上がりました。
そこでその「入らない」立体を窓辺にかざして(輪郭がシルエットとなりハッキリ見える)ゆっくり回転させて見せると、
「あっ!」と声をあげ、私の手から取るや否やピッタリのプレートに換えて、落とすことに成功しました。
このところのブームのアイロンビーズも、仕上げるスピードが早くなりました。
小さいものを扱う指先の精度が上がってきました。

仲間の必要なビーズを取ってあげたり、取ってもらったり。
関わりを持ちながらあそぶって楽しい!
円柱を積んでみることに。

途中、何度か崩れ緊張→解放を味わいながら、
仲間の存在に励まされて奮起できます。

高くなると、緊張感が増してきますね。
ドキドキしながら3人で積みました。
崩れないためには?
重さが関係してる?
大きな声を出すとダメなんじゃない?
などなど、どうしたら上手く積めるのかの成功法を探っていました。
友だちがいるって楽しい!
同じあそびを共有して心地よいと感じています。
お片付けをお願いすると、入れ終わったあと円柱の行方が1本不明であることが判明!
そこで少しだけモデルを示して色別に入れ替えることを提案。それを模倣して
色別に並べ替えてくれました。
すると「わかった!黄色がないんや!」
その後さらに
低い順に並べ替えてもらいました。
「なくなったのは黄色のどの大きさなのかな?」には、
「これとおんなじやつ」と彼女たちの前から2番目の円柱に触れて教えてくれました。
「あ、なるほど!なくなったのは黄色で低い方から2番目の大きさのやつやな!」
と情報を整理して、改めて言語に置き換えて言ってみました。2人とも「そうそう」といった感じでうなずいて納得の表情。

写真は「低い順」を手のひらを押し当てて確かめているところ。
私たち大人には見てすぐに判断できることですが、子どもたちは実際に自分の手や目を使って「感じて」わがものに取り込んでいくのですね。
このような幼児期の「感じ」(クオリア)を一次経験と呼び、一次経験を基盤として学童期に積み上げられる教科学習が「二次経験」となって脳に定着するのだそうです。
(あそびの心理研究所 ジジさんの学習会資料より *詳しくは荒尾ルームのレオさんが記事にしてくださってます)
この経験を充分にさせてやるよう生活経験を豊かにし、急かさずお付き合いしたいものです。
指先に注意を向けてコマの「重さ」を感じています。

終わったら並べてみよう。

お互いに関心はあるものの、積極的に話しかけるタイプではないお二人さん。
慎重に相手との距離を保ちつつ、平行あそびだったこれまでから、明らかにあそびに変化が見られるようになりました。
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